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Philip の 続・ちょっといい話

STOP AND THINK

世の中には、考えてばかりいて、すこしも行動しない人がいますが、一方、少しも考えないで、すぐに行動に飛びつく人もいます。どちらもいいとは思いませんが、みんなが、人よりも先を走ろうとして躍起になっているラット・レースの時代には、"STOP AND THINK"「ちょっと立ち止まって、考えてみる」習慣を身につける必要があると思います。私は「何か話したいときは 10 数えてからにしなさい。」というアドバイスをもらったことがあります。そのせいか、あるいは、私の頭の回転がゆっくりで、反応が遅いだけかもしれませんが、私の話はゆっくりすぎるようになりました。次に何を話すべきか、これから話すことが、「ほんとうのこと、正しいことか」、「今、必要なことか」、そして「聞く人に役に立つことか」を考えていなければ、いくら「10 数えて」も、数えているだけで意味がないのですが、「立ち止まって考える」ことは決して時間の無駄ではなく、あとになってかならず大きな報いがあることも体験してきました。

"If you win the rat race, you're still a rat."(ラット・レースに勝ったとしても、あなたはラットのままだ。)ということばがあります。私たちの多くは、自分を他の人と比べて、もっと能力を発揮できるように、もっと高い地位に、もっと有名に、もっとお金持ちに、もっときれいに、もっとスリムになろうとしています。他の人は連帯してともに生きる人々ではなく、競争相手でしかないのです。それがほんとうに自分に必要なのか、自分を豊かにするのか、そんなことはどうでも良くて、他の人と同じか、それ以上でなければ気が済まないのです。しかし、そうした人生への態度自体から解放されなければ、ほんとうに人間らしい生き方、ほんとうにしあわせな人生を送ることはできません。

こんな話があります。ギリシャに小さな漁村がありました。そこでは漁師たちが小さなボートで魚をとって生計を立てていました。そこにアメリカのセールスマンが最新型のボートと網を売りに来ました。漁師は「なんでそんなものがいるのかい?」と聞きました。セールスマンは「このボートと網を使えばもっとたくさんの魚が獲れるんですよ。」と答えました。漁師は「そんなにたくさん魚をとってどうするんだい?」と聞きました。セールスマンは「そうしたら、お金がいっぱい手に入りますよ。」と答えました。漁師は「金をいっぱいかせいでどうするんだい?」と聞きました。セールスマンはいらいらして言いました。「そうしたら、リタイアしてのんびりできるじゃないですか!」漁師は答えました。「ああそうかい。それなら、ボートも網もいらない。俺たちはもうすでにのんびり生きているんだから。」

考えさせられる話ですね。私たちも少し立ち止まって、自分の人生をかえりみませんか。聖書を読み、祈るとき、賛美歌を聴いたり歌ったりするときが、そのためにきっと役立ちます。みなさんの生活の中に、そんなひとときを取り入れてみませんか。

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