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Philip の 続・ちょっといい話

いのちの水 

地球の表面の75%は水で覆われていています。この水が地球上のいのちを育んでいます。しかし、その中で人間が飲むことのできる水はわずか2.5%に過ぎません。地球はどんどん砂漠化しており、人口に対する水の供給率はどんどん下がってきています。水は今や、とても貴重なものになっています。

水が足らなくなると、人は生きていけません。水分を十分に補給していないとさまざまな病気にかかります。私たちのからだは体重の60%から70%は水分で、それが55%以下になると、危険な状態になります。呼吸や汗によって知らない間に水分がからだから出ていますので、一日におよそ2リットルの水を飲むと良いと言われています。ペットボトル4本分、グラス8杯分になります。一気飲みするのでなく、一日のうちに何度も少しずつ飲むのが良いそうです。

「水」は、このように大切なものなので、しばしば「いのちの水」と呼ばれますが、このことばもまた、聖書から出たことばです。私たちの肉体に水がなくてならないものであるように、私たちのたましいにも「いのちの水」が必要です。

聖書は、私たちのたましいを生かす不思議な水を「いのちの水」と呼んでいます。イエス・キリストがサマリヤ地方に行かれたとき、井戸のそばで休んでおられたことがありました。弟子たちは食べ物を買いにでかけていて、イエスおひとりでした。そこにサマリヤの一女性が水を汲みにきました。イエスはその女性に「わたしに水を飲ませてください。」と声をかけました。当時、ユダヤ人とサマリヤ人は犬猿の仲でしたので、サマリヤの女性はユダヤ人の男性から声をかけられたことを不思議に思い、イエスに「あなたはユダヤ人なのに、どうしてサマリヤの女の私に、飲み水をお求めになるのですか。」と返事をし、そこからイエスとサマリヤの女との会話が始まりました。その中でイエスは「この水を飲む者はだれでも、また渇きます。しかし、わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます。」と言っておられます。井戸から湧き出る水は、飲んでもまた渇く水です。井戸の水そのものも枯れてしまうこともあるのです。しかし、イエス・キリストが私たちに与えてくださる「いのちの水」は、それを飲めば渇くことのないものであり、しかも、決して枯れない泉なのです。これは、イエス・キリストを信じる者に与えられる永遠のいのちのことを指しています。

肉体のいのちは、生まれたときは満タン100%持っています。しかし、それは年が経つにつれて減っていくもので、それぞれに定められた時が来るとゼロになり、私たちは世を去らなければなりません。永遠のいのちは、キリストを信じて生まれ変わるという第二の誕生によって与えられるもので、それは、最初は小さなものですが、神を信じる生活の中で大きく増えていくいのちです。肉体の命が終わっても、永遠のいのちが信じる者を生かし続けるのです。しかもこの永遠のいのちは、どこか遠くに求める必要がなく、信じる人のたましいの中に泉となって湧き上がるのです。

みなさんも、この永遠のいのちを得たいと思いませんか。そのためにはどうしたら良いのでしょうか。永遠のいのちのみなもとは神であり、それは、救い主イエス・キリストを通して私たちのたましいの中に注がれます。ですから、救い主イエス・キリストと信仰によってしっかりつながっている必要があります。

こんな話があります。水道の無い国の王様が召使いを連れてアメリカにやってきました。見るものすべてが珍しく、驚きでしたが、この王様が特に感心したのは、蛇口をひねると水が流れ出すことでした。「私の国では川まで水を汲みにいかなくてはならない。こんなに便利なものがあるなら、これを国に買って帰りたい。」と思い、召使に命じて蛇口を買って帰りました。そして、宮殿に蛇口をつけ、ひねってみましたが、水は一滴も出ませんでした。それもそのはず、蛇口は水道につながっていなかったのです。この王様は、蛇口さえ買って帰れば、どこにつけても水が出ると思っていたのです。

信仰も同じです。信じる心は、たとえ何を信じるにしても尊いものです。しかし、蛇口が水道につながっていなければ水が出ないように、どんなに真面目に宗教の戒律を守り、良い行いをしていても、キリストにつながっていないなら、「いのちの水」は流れてこないのです。

「わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます。」(ヨハネの福音書4:14)と言われたイエス・キリストから「いのちの水」を、永遠のいのちをいただきましょう。

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