Spiritual Discipline Devotional

InterVarsity Press には "formatio" という出版プロジェクトがあります。"formatio" のロゴの下に "Tradition, Experience, Transformation" ということばが添えられているように、教会の伝統的なものを掘り起こし、それが現代のクリスチャンの体験となり、そして、変革となるようにと願いがこめられたもののようです。私は、二十一世紀は「霊性」の再発見の時代であり、これは教会再生の最後のよりどころではないかと思っていますので、それに関連した本を良く読むようにしていますが、formatio シリーズの本が次々と出版されるのは、私と同じように霊性を大切にし、それを求める人が多いからだと思います。

この本は Richard Foster が書いた Celebration of Discipline にもとづいたデボーションで、1月から12月まで、各月を4週にわけ、一週をさらに5日にわけています。したがって、各月に20、全体で240のデボーショナル・リーディングが納められています。ふつう One Year Devotional というと 365 ないし 366 の記事があるのですが、この本では、土曜日、日曜日の分が省かれ、ウィークデーだけのデボーションとなっています。土曜日や日曜日は礼拝のみことばに集中したほうが良いかもしれませんので、ウィークデーだけのデボーションというのも、良いアイデアかもしれません。

この本の特徴は、Celebration of Discipline にある 12の霊的訓練を、日常の例と著者の体験を紹介しながら説いていることです。家族全員で 12の訓練を受けられるようにと、こども向けのインストラクションも書かれています。女性の著者らしいこまやかな気配りがこの本の各所に見られます。各ページにはクリップアートが挿入され、堅苦しくならないよう工夫もされていますが、カバーの絵や配色は、個人的にはあまり好きではありません。ペーパーバックで、紙質も良くないので難しいかもしれませんが、この本の内容と同じように、もう少し親しみやすい装丁だったら、もっと良いのにと思いました。

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