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Philip's Bookcase

Living Church, The

この本は、Dr. John Stott が1974年11月24日に、All Souls Church の献堂150周年記念式典で話した短いメッセージがもとになってできた本です。Stott はそのとき、マルチン・ルーサー・キング・ジュニアがワシントンDCでした有名な演説を真似て、"I have a dream..." と言って、教会についての彼の「夢」を語りました。彼の「夢」は、彼の真摯な聖書に対する学究と、情熱的な教会への愛に基づいて語られているもので、教会のあるべき姿についての預言的なメッセージとなっています。

Dr. Stott の「夢」は、

の五つです。Dr. Stott は、教会の土台が聖書にあり、教会の本来のつとめが礼拝であることを述べてから、教会は内に向かって愛の配慮を、そして、外に向かって伝道と奉仕のわざに励むものであり、将来に向かってはキリストの再臨を待ち望むものであることを明確に述べています。

この本の第一章は、上記のメッセージに基づいて、教会の基本的なあり方を確認しています。第二章からは、教会の礼拝、伝道、奉仕、まじわり、説教、献金、社会的責任について、示唆に富んだ提言をしています。そして、最後の章は、使徒パウロがテモテに与えた三つの訓戒について触れ、次世代を担う教職者を励ましています。Dr. Stott は「三つの訓戒」を、「倫理的にきよくあること」、「教理的に正統的であること」、そして「経験的に神と救いを知っていること」であると言っています。

All Souls Church でのメッセージから35年近く経とうとしている今日、彼の「夢」は、今日の教会でどのように実現しているでしょうか。私の見るところでは、教会が、あるべき姿から離れているように思います。このような書物を学び、もういちど、教会のあるべき姿に立ち返る必要があるように思います。実践的な教会論の良書として、多くの人にお勧めしたい本です。

著者Stott, John
書名The Living Church
出版社・出版年IVP, 2007
ISBN978-0-8308-3486-0

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