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Philip の ちょっといい話

サンクスギヴィング・デー

 「11月」と言えば、サンクスギヴィング・デーですね。私は、アメリカに来て始めての年、サンクスギヴィング・デーにあちらこちらの食事に招かれ、どこへ行ってもターキ、ターキで、ターキの顔が目の前にちらついて離れないような体験をしましたが、皆さんはいかがでしたか。その時、私は「サンクスギヴィング・デーには、何か特別なことをするのですか」と尋ねたのですが、返ってきた返事は、「いいえ、ただ食べるだけですよ。さあ、食べましょう」というものでした。

 それで、サンクスギヴィング・デーについて調べてみたのですが、これが、アメリカでいちばん古い祝日だということを知りました。ピルグリム・ファーザたちは、信仰の自由を求め、メイフラワー号に乗って新大陸にやってきましたが、最初の冬は、食べ物もなく大変な思いをしました。しかし、翌年は、ネイティヴ・アメリカンから農耕の仕方を教わり、冬を前に豊かな収穫を得ることができました。彼らはそのことを心から神に感謝しました。サンクスギヴィング・デーは、そのときから収穫と一年の生活の守りを神に感謝をささげる日として守られるようになったのです。

 現代の私たちは、飢えと寒さに苦しんだピルグリム・ファーザたちのことを忘れて、「サンクスギヴィング」ならぬ「ターキ」デーを過ごし、感謝することを忘れてしまいがちです。私たちの人生で一番大切なことは「感謝」することです。神が与えてくださった食べ物、健康、家族、友人などに対する感謝を忘れると、そこから浪費が始まり、不満がいっぱいになり、家庭が壊れ、人間関係がおかしくなります。11月を感謝の月として、神が私たちに与えてくださったものを、ひとつひとつ感謝しようではありませんか。「わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。」(詩篇103:2)

(2000年11月)

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