USA Diary

September, 2006

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9月1日(金)サバティカルの最後の一ヶ月となりました。あっという間に二ヶ月を過ごしたわけです。この期間にしたいと思っていたことの半分もできていませんが、「サバティカル」というのは本来は「休息」という意味があるので、普段の仕事から休息できたことだけでも、目的の半分は達成できたのではないかと思っています。
9月2日(土)「明日は、英語の通訳があるから」と、以前行った中国の教会から誘われています。「昼食もあるよ。残って行ってね」と言われました。アメリカ人の教会のほとんどは礼拝が終わったらみな家に帰ります。食事をするとしても、家族で友人でレストランに寄って食べるだけで、教会で昼食が出ることはあまりありません。私の訪ねた韓国の教会もそうでしたが、アジア系の教会はほとんど礼拝後昼食があり、午後、さまざまな活動が続きます。中国、韓国、日本の人たちは教育熱心でふだん、こどもにいろんな習い事をさせているため、ウィークデーや土曜日を目一杯使っていて、日曜日しか時間が取れないということがあるのでしょう。日本国内の日本の教会も似たような状況だと聞いています。でも、私は、日本人が多くつどう教会ですが、日曜日のスケジュールにおいては、なんとかアメリカ的な教会にできないだろうかと考えています。
9月3日(日)ロシア正教会の礼拝を見学しました。長い儀式が続き、なかなか終わりそうにもなかったので、大変失礼なことでしたが、途中で帰らせていただきました。その後、以前行った Central Chinese Church に誘われていたものですから。ロシア正教会(オーソドックス・チャーチ)の礼拝は、私にとってはなじみのないものでしたが、学ぶところも多くありました。
9月4日(月)先週抜歯した部分のチェックアップに行きました。その部分の歯茎の状態が回復したら人工歯を入れてもらうため、ドクターといろいろ相談をしました。インプラントが一番いいのが分かっているのですが、とても経費がかかります。「私は歯科保険がないので…」と話したら、以前失った歯と二本やってもらうということでディスカウントをもらいました。その後、受付に行って、一ヶ月後に予備検査のアポイントメントをとり、フォローアップのチェックアップごとに分割で支払うということにしてもらいました。
9月5日(火)私のウェブページのゲストブックに、「アメリカの教会の牧会訪問事情について、教えていただけないでしょうか。」という書き込みがありました。お答えしなければと思いながら、時間だけが過ぎてしまいました。私は、日本ではよく訪問に行きました。前任地ではメンバーがことあるごとに食事に招いてくださったので、それが家庭訪問のかわりになっていました。ここでは、病院訪問はよくありますが、残念ながら、メンバーの家庭を訪問することはあまりありません。
9月6日(水)アメリカの大きな教会では、主任牧師がみずから家庭訪問をすることはほとんどありません。「訪問牧師」というスタッフがいて、その人が必要のある人のところに出かけます。私は日本にいた時には、「近くまで来たので…」と信徒の家や、自宅兼商店を訪ねることはありましたが、アメリカでは、人々が広い地域に散らばって住んでいますので、「ご近所」という感覚がなく、あまりにも距離がありすぎて、そういうことはできません。信徒が牧師に会う時も、牧師が信徒の家を訪ねる時も、かならずアポイントメントが必要です。
9月7日(木)家庭訪問で役に立つのは、インターネットの地図です。Yahoo Map などで住所を入力すれば、地図と道順がすぐに出てきます。Google Map では航空写真も見ることができます。私はサンノゼに来てすぐに本屋で詳しい道路地図を買いましたが、それは 5年前に買ったきりで、その後はもっぱらインターネットの地図を使っています。「カーナビ」という便利なものもありますが、私の車にはついていないので、今は、Google Map のお世話になっています。
9月8日(金)ひさしぶりに家族三人でショッピングモールに行き、買い物のあと、フードコートで食事をして帰ってきました。ファーストフードは、そのものは高くはないのですが、飲物が高いのです。ウォータボトル1本が1ドルもします。観光地では2ドルです。それで、私は、クーラ・ボックスを入れウォータボトルを持ちあるたのですが、ピクニックならいざ知らず、さすがに、ショッピングモールでは、クーラ・ボックスは目立ちます。こんどは、ウォータボトルをあらかじめ凍らせておいて、ショッピングバッグに忍ばせておこうと思います。
9月9日(土)このサバティカルの期間、オーソドックス教会、カソリック教会、ルター派教会、改革派教会と、さまざまな教会を訪問してきました。わずか二ヶ月の間に、教会の二千年の歴史をたどるってきたような気がしました。オーソドックス教会が伝統を忠実に守っている姿、カソリック教会が大胆にみずからを改革している姿のそれぞれに感動しました。伝えられたものを頑固に守り続けることも、形骸化されたものに新しい息吹を与えるために大きく改革することも、どちらも大切なことが良くわかりました。伝統を頑固に守ることの中に真の改革があり、改革によってこそ真の伝統を保ち続けることができるということです。
9月10日(日)WestGate 教会に出席しました。現代的なスタイルの教会で、午前中3回の礼拝のどれもが満席でした。牧師はジーンズ姿で説教していました。とてもフレンドリーな教会で、牧師をはじめ、多くの人から声をかけてもらいました。年齢的にも、信仰的にも若い人たちが多いように見受けられましたが、そうした人々を訓練するために9ヶ月のコースがいくつも用意されており、サインアップを呼びかけていました。5分から10分くらいで、先の礼拝に来ていた人と次の礼拝に来ていた人が入れ替わるのを見て、とても驚きました。礼拝が終わったら席を立ち、フェローシップは別の場所でということが、人々の意識の中に徹底しているようでした。
9月11日(月)今日は、あの 9・11 から五年目です。ニューヨークで、ペンタゴンで、また United 93 の墜落現場で、それぞれに式典が持たれました。ペンシルヴァニア の草原に落ちた United 93 については、映画化され、近くのグロサリストアのキオスクでも借りることができます。今度借りて見てみたいと思っています。
9月12日(火)北カリフォルニアの牧師会があって、少し遅くなりましたが、出席しました。いつもはフリーモントの教会で行うのですが、今回はサンタクララで行うので私も出席することができました。ジム牧師が新しく買ったコーヒーメーカでコーヒーを入れてくれました。「それを先生のオフィスに置いて使うの?」と聞いて見ましたが、先生のオフィスは本でいっぱいなので、きっと置く場所がないかもしれません。私の部屋も、カウンターに本や書類を積んであるので、それをクリアしないと何も置けません。部屋の片づけもサバティカル中の課題の一つですので、書類の整理から少しづつ始めています。
9月13日(水)家のガラージも、教会のオフィスもかなり片づきました。ガラージが見違えるようにきれいになったと家内にほめてもらいましたが、まだまだ捨てなければならないものがあります。もっとも効果的な整理法は「捨てること」だと言われますが、それができないので、どの家のガレージも、車が入っていなくて、ジャンクのたまり場になっているのでしょう。
9月14日(木)急に気温が下がりました。暖房と冷房の両方がいるような感じです。風邪にかかっている人も多いようで、注意が必要です。夏風邪はなかなかなおりにくいと言われますから。教会の高齢のかたがたの健康が気遣われます。
9月15日(金)日曜日に参加した WestGate の牧師のひとりと Beautiful Day というプロジェクトのことで、電話で話す機会がありました。教会がコミュニティに奉仕するプロジェクトです。11月のことなので、今年参加できるかどうかわかりませんが、地域の教会のまじわりに参加することは有益なことなので、他の牧師たちにもこの話を伝えることにしました。
9月16日(土)昨日、9月15日は、私のウェブページができてちょうど 10年になる特別な日でした。それを記念して模様替えをするか、特別なページをアップロードしょうと考えていたのですが、何もできませんでした。一挙にというわけにはいきませんが、すこしづつ、いろんな記事を書き足していくつもりですので、これからも、たびたび私のウェブページをお訪ねください。
9月17日(日)家内も教会の奉仕のお休みをいただいたので、私といっしょに近くの教会で礼拝を守りました。祭壇に進み出て聖餐にあずかり、主イエス様をさらに身近に感じることができました。聖餐の間、コアイアがポピュラーな賛美を数曲うたってくれましたが、聖餐の静けさを壊すこともなく、気負いのない賛美はとてもすばらしいものでした。礼拝の最後に、コアイアが出口にまわってそこから祝福の賛美をしてくれたのも、とても良かったでした。
9月18日(月)今日は日本では「敬老の日」でした。この日は以前は9月15日だったのですが、アメリカのように、月曜日に祝日が来るようにするため、日本でも祝日法が変わって、こうなったのです。老人性のアルツハイマー症を防ぐには、日記を書くと良いそうで、私も、USA Diary だけはなんとかアップデートしていますので、認知症の予防になっているかもしれません。
9月19日(火)日曜日に行った教会の牧師にアポイントメントを申し込みましたら、「今週は忙しいけれど、来週なら時間がとれます。おいでください。」との親切な返事をいただきました。サバティカルの期間、多くの牧師、信徒の方と知り合いになれました。このことはサバティカルの祝福のひとつです。
9月20日(水)ある家族から、Cilantro というハーブが健康に良いと教えてもらいました。「コリアンダー、中国パセリ、香菜」とも呼ばれ、中国・台湾・南部アジアでは、日本人がネギを薬味として使うような感覚で使われているようです。家内はナーサリーで苗を買ってきて、早速植えていました。
9月21日(木)我が家の前の道路が再舗装されました。いままで、こまかい砂利を敷いただけだったのですが、いろんな不都合がでてきたため、ふつうの舗装に変わりました。舗装直後は通行止めになって車を家から出せないので、緊急のことがあった場合、車を使うことができるようにと、朝早く、通行止めになっていない道路に車を動かしておきました。でも、午後からすぐ、通行止めが解除され、夕方、なんの問題もなく車を動かして教会に行くことができました。
9月22日(金)日本から榊原 寛師と岩渕まことさん夫妻を迎えての集会をしました。私のサバティカル中の大きな行事ですが、みんながひとつ心になって祈り、多くの新しい方々に信仰のあかしと福音とを聞いていただける時となりました。
9月23日(土)多くの教会では日曜日ばかりでなく、土曜日の夕方にも礼拝をしています。以前日曜日に行った教会ですが、土曜日の礼拝にも出てみたいと思い、行ってきました。説教をする者も良い説教を聞いて自分自身を養っていなければなりませんので、毎週土曜日の礼拝に出席できると良いのですが、来週から説教の奉仕が再開しますので、どうなることでしょうか。説教の準備を早めに終えるよう努力して、できるだけ土曜日の礼拝に出てみたいと思っています。
9月24日(日)サバティカルは今月いっぱいあるのですが、今日は、三ヶ月にわたって礼拝メッセージをとりついでくださった細見剛正先生のこの期間の最後の礼拝ですし、その後、教会ピクニックがあるので、教会からサンタクララ教会の礼拝に出ることにしました。ひさしぶりで、感覚をとりもどすのに時間がかかりましたが、来週からのフルタイムの奉仕のよいウォーミングアップになったと思います。
9月25日(月)伝道集会、ピクニックと続くとやはり疲れますね。家内から買い物を頼まれ、キャビネットやドアのスクラッチカバーの作業をして、すこしは気分転換をしたのですが、その後、コンピュータに向かうことになり、ちょっと肩こり気味です。
9月26日(火)日本からの来客といっしょに我が家で夕食を楽しみました。他にもお誘いした人があったのですが、仕事の都合で来られませんでした。金曜日なら、残業などがなくて良いのかもしれませんが、この人たちは金曜日には日本に帰りますので、今日しか日が取れなかったのです。
9月27日(水)私たちの家の前の道路の舗装が終わったのですが、近所の道路はまだ終わっていませんし、はじまりそうにもありません。同じ道路に小学校があるので、通学路にあたる道が優先して舗装されたのかもしれません。「通学」と言っても、親が車で送ってくるので、学校の近くの道路は傷みやすいのかもしれません。私たちはどういうわけがずっと学校の近くに住んできました。学校の近くに住むと、道路がきれいになるという恩恵があるかもしれませんが、道路が混むという、ありがたくないこともあります。しかし、かわいいこどもたちの姿をみていると心がなごみます。
9月28日(木)いつも使う道路の信号が新しくなりました。この道路を左に曲がる車がよく事故を起こすのですが、左折専用の矢印信号ができました。対向車が止まっていてくれるので、安心して左に曲がることができます。まだ古い信号機の基礎部分が残っていて、足元がよくありませんが、そのうちきれいになるでしょう。
9月29日(金)一日説教の準備に費やしましたが、まだ完成していません。三ヶ月ぶりの説教で、少し感覚が鈍っているのかもしれません。サバティカルの期間は説教を聞く立場に立つことができましたので、「説教とは何か」ということをさまざまに考えることができました。それに対して完全な答えは持っていませんが、答えを追い求めながら励みたいと思っています。
9月30日(土)O-157 の感染者が全米で100人以上いて、その感染源は袋詰めのほうれん草だと言われています。ほうれん草の葉を洗って袋詰めしたもので、袋をあけてそのままドレッシングをかけてサラダにするのです。洗ったり、熱を加えたりしませんので、O-157 の感染源になったのでしょう。この騒動のため、マーケットからすべてのほうれん草がきれいに姿を消してしまいました。
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