Linux Memo

【コマンドライン・ファイルマネージャ】1-10-2022

Linux の便利さの一つはコマンドラインでさまざまなことができることにあると思います。私は、通常は Thunar ファイルマネージャを使っていますが、時には、ターミナルで
```
$ nnn
```
と記入して、ファイル一覧を表示させ、そこからディレクトリーを変えたり、ファイルを実行したりします。とくに、ルート権限でしか編集できない設定ファイルの場合、
```
$ sudo nnn /etc
```
などとしてから、目的のファイルを開いて作業して、便利さを味わっています。

【Fsearch】1-17-2022

Xubuntu の標準のファイル検索アプリは Catfish で、ファイルの場所を捜すのに重宝してきました。今回、それよりももっと素早くファイルを捜すことができる Fsearch を導入してみました。次のようにデポジトリーを追加してから、apt で導入しました。
```
$ sudo add-apt-repository ppa:christian-boxdoerfer/fsearch-stable
```
Fsearch は検索語をタイプしていくと、一文字タイプするごとにそれを含むディレクトリーやファイル名が次々と表示され、さらに早くファイルを見つけることができました。

【Recoll】1-24-2022

Catfish や Fsearch は、ファイル名やフォルダー名を検索することができますが、ファイの中身までは検索してくれません。いわゆる「全文検索」をするには別のアプリが必要で、Recoll を試してみました。これを使うにはあらかじめインデックスを作っておく必要があり、大きなフォルダーを対象にするとインデックスの作成や更新に時間がかかりますので、ごく小さなフォルダーでインデックスを作り試してみました。日本語の検索ワードも使えました。まだ慣れないので、使いこなせていませんが、少しづつインデックスの範囲を広げて試し続けてみたいと思っています。

【QNAP NAS TS-364】1-31-2022

私の NAS は、2012年1月に購入した Synology DS111 のままで、毎年、アップグレードしたいと思いながら、10年が過ぎました。次の NAS の候補を調べている中で QNAP TS-253D に目がとまりましたが、400ドル以上もしたので、手が出ませんでした。ところが、昨年のブラック・フライデー・セールで、90ドルも安くなっていました。ラップトップなどポピュラーなものは、ときどきセールがあるのですが、NAS などはめったにセールにならないので、この機会にと、思い切って購入を考えたのですが、一旦注文してから、QNAP が TS-364 という新機種を発表したことを知り、TS-253D をキャンセルしました。
TS-364 に惹かれたのは、3 ベイというユニークな構成になっていることです。2 ベイだと RAID 1 しか組めないので、4 TB のハードディスクを 2 台使っても、4 TB の容量の NAS しか組めません。ハードディスクの使用率は 50% です。しかし、3 ベイ以上だと RAID 5 を組めるので、4 TB ハードディスク 3 台で、8 TB の容量の NAS を組め、ハードディスクの使用率は 65% まで上げることができます。RAID 5 を組むには 4 ベイでなくても 3 ベイで十分なので、いままで、なぜ 3 ベイの製品がなかったのだろうと思いました。
TS-364 のもうひとつの特徴は、HDMI 出力を備えているので、NAS がそのまま PC になることです。PC として使いながら NAS 機能を同時に使うことができるのかどうか不明ですが、メモリーを増設して試してみたい気持ちがあります。

【絵文字の選択】2-7-2022

絵文字をクリックすると、それをクリップボードにコピーし、あとはどこにでもペーストできるプログラムを作ってみました。最初、次のようにコピーボタンを絵文字の下に持ってきました。
😀
😁
😂
しかし、これでは、ボタンがずらずら並んで、あまりかっこいいとはいえません。それで、絵文字そのものをボタンにしてみました。
ボタンのボーダーと背景の色を透明色に替えてみました。
けれども、これだと、どれを選んだかわかりにくいので、マウスがあたったとき、ボーダーが表れるようにしました。
ボーダを丸くし、"copy" という文字を疑似要素 ::after を使って絵文字の上に表示させてみました。

最後の列の HTML、CSS、そして JavaScript は次の通りです。

HTML

<button class='emoji' id='copy_button' onclick="copy_to_clipboard('&#128512;')"><box class='emoji'>&#128512;</box></button>
<button class='emoji' id='copy_button' onclick="copy_to_clipboard('&#128513;')"><box class='emoji'>&#128513;</box></button>
<button class='emoji' id='copy_button' onclick="copy_to_clipboard('&#128514;')"><box class='emoji'>&#128514;</box></button>

CSS

box.emoji { width:64px;height:64px;font-size:46px;text-align:center;display:inline-block; }
button.emoji { border-radius:50% 50%;border-color:transparent;background-color:transparent; }
button.emoji:hover { border-color:red;position:realtive; }
button.emoji:hover::after { content:"copy";position:absolute;top:18px;left:12px;font-size:20px;font-weight:bold;color:red; }

JavaScript

var copy_value = document.getElementById('copy_button');
copy_value.addEventListener('click', function(e) {
    copy_to_clipboard('クリップボードにコピーされる文字列');
});
 
function copy_to_clipboard(value) {
    if(navigator.clipboard) {
        var copyText = value;
        navigator.clipboard.writeText(copyText).then(function() {
            alert('コピーしました。');
        });
    } else {
        alert('対応していません。');
    }
}

【マルチメディア・ファイルの再生時間】2-14-2022

mp3 ファイルや mp4 ファイルの再生時間を調べるのに、いちいち mp3 や mp4 プレーヤーを起動するのは面倒ですので、それぞれの再生時間を調べる Python スクリプトを書いてみました。

オーディオファイルの場合は mutagen.mp3 モジュールを使います。def 部分は次の通りです。

from mutagen.mp3 import MP3
def mutagen_length(path):
    try:
        audio = MP3(path)
        length = audio.info.length
        return length
    except:
        return None

フォルダー内のすべての mp3 ファイルを調べるためには次のようにしました。

files = sorted(glob.glob('*.mp3'))
length_hour = 0
for file in files:
	length = mutagen_length(file)
	length_sec = int(length%60)
	if (length_sec < 10):
		length_sec = f'0{length_sec}'
	else:
		length_sec = str(length_sec)
	length_min = int(length/60)
	if length_min > 60:
		length_hour = int(length_min/60)
		length_min = int(length_min%60)
	if (length_min < 10):
		length_min = f'0{length_min}'
	else:
		length_min = str(length_min)
	if length_hour > 0:
		print(file + ' ==> ' + str(length_hour) + ':' + length_min + ':' + length_sec)
	else:
		print(file + ' ==> ' + length_min + ':' + length_sec)

mp4 ファイルの場合は cv2 モジュールを使いました。def 部分は次のようになります。

import cv2
def video_length(path):
	try:
		cap = cv2.VideoCapture(path) 	# 動画を読み込む
		video_frame_count = cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_COUNT)	# フレーム数を取得
		video_fps = cap.get(cv2.CAP_PROP_FPS) 	# フレームレートを取得する
		length = video_frame_count / video_fps	# 長さ（秒）を計算する
		return length
	except:
		return None

フォルダーからファイルを取り出す部分は mp3 ファイルの場合に準じて書きました。cv2 モジュールは次のようにして得ました。

$ sudo pip install opencv-python-headless

【Radio と Checkbox の表示】2-21-2022

HTML の input タグには text, radio, checkbox などを指定できますが、既定値のままでは text の文字が小さすぎたり、radio の丸いボタンや checkbox の四角いボタンが小さくてクリックしにくいときがあります。CSS を使って、いったん既定値をクリアしてから、改めて好みのボタンを作ればいいのですが、そんなに手の混んだものにしなくても、次のように大きさを少し大きくしてやるだけでも、記入しやすくなります。

CSS

input[type=text] { font-size:110%; width:12em; }
input[type=radio] { width:1.5em; height:1.5em; }
input{type=checkbox] { width:1.5em; height:1.5em; }

HTML

氏名 <input type='text'><br>
性別 <input type='radio' name='gender'>男　<input type='radio' name='gender'>女<br>
言語 <input type='checkbox' name='language' value='perl'>Perl　<input type='checkbox' name='language' value='python'>Python　<input type='checkbox' name='language' value='JavaScript'>JavaScript<br>

結果は次のようになります。

氏名 

性別 男　女

言語 Perl　Python　JavaScript

【button タグの使い方】2-28-2022

私が HTML の勉強を始めたのは 1996年です。それから26年、4半世紀も経っているので、HTML の仕様も変わり、古い知識がかえってプログラミングの邪魔になることもあります。そのひとつが button タグです。
私には button タグは次のようにして使うものだという固定観念がありました。
```
<button onclick="location='index.html'">もどる</button>
```
しかし、
```
<a href='index.html'><button>もどる</button>
```
と、書くことができることも知りました。
form 要素ではいままで、
```
<input type='submit' value='もどる' />
```
としていましたが、これも
```
<button type='submit'>もどる</button>
```
としたほうが分かりやすいことを知りました。いままでのことも、きちんとおさらいすることの大切さがよく分かりました。

【アップロードファイルのクリア】3-7-2022

私は、ファイルのアップロードのために次のように HTML を書いています。

<form action='upload.cgi' method='post' enctype='multipart/form-data'>
<input type='file' name='upload_file' />
<button type='submit'>アップロード</button>
</form>

ところが、このフォームでは、ファイルの指定をキャンセルして、それをクリアしたいこともあります。しかし input[type=file] にはそれを実行するタグはありません。それで、JavaScript を使って、次のようなアップロードファイルをクリアするボタンを作りました。
```
<button type='button' onclick="document.getElementById('upload').value=''">クリア</button>
```
input[type=file] 内に id を加えて、そのあとに、上記のボタンを記述しました。
```
<input id='upload' type='file' name='upload_file' />
<button type='button' onclick="document.getElementById('upload').value=''>クリア</button>
```
input[type=file] 内の id の値と、クリアボタンの getElementById() 内の値が同じであれば、クリアボタンは作動します。

【flat, snap, appimage】3-14-2022

Linux のアプリは、基本的には apt でインストールします。Ubuntu の場合、.deb ファイルをダウンロードして、gdebi、あるいは dpkg コマンドでインストールするホ場合も多いかと思います。かつてはソースファイルをコンパイルしてインストールしていたことを思うと、とても便利になりました。
しかし、.使っているディストリビューションによって依存関係が満たされず、アプリが使えないことがあります。そうした問題を解決しようとしたのが、flatpak, snap, そして appimage のアプリ・パッケージ・システムです。それぞれ、次のサイトでアプリをさがすことができます。
```
flathub.org
snapcraft.io
appimagehub.com
```
flat を使うには flatpak、snap を使うには snapd が必要です。appimage はダウンロードしたファイルに実行属性をつけるだけで作動します。今のところ、apt で導入できるアプリで間にあっているので、flat, snap は使っていませんが、appimage は、ビデオ編集に OpenShot や LosslessCut を使ったことがあります。

【Ubuntu 22.04 への期待】3-21-2022

Ubuntu 22.04 のリリースまであと1ヶ月となりました。2年ごとに行われる LTS版ですが、どんなものになるのか楽しみです。私は、多くのことをエディタでやっていますので、新しく加わる gnome-text-editor を試してみたいと思っています。

【文字列のクリップボードへのコピー】3-28-2022

以前 jQuery を使って <textarea> 内の文字列をクリップボードにコピーするプログラムを書いたのですが、jQuery を使わなくなって長くなり、サンプルコードも無くしてしまいました。それで調べ直したら、とても簡単なコードがあったので、それを利用することにしました。

<script>
function copyToClipBoard() {
    var content = document.getElementById('copying');
    content.select();
    document.execCommand('copy');
    alert("The text has been copied. Paste it on your text editor.");
}
</script>

ファンクション名は copyToClipBoard() です。これを <button onclic="copyToClipBoard();"> を使って起動させれば良いわけです。

コピーさせたい文字列はファイルから <textarea> に流し込みました。次は Perl のコードです。
```
print "<extarea id='copying'>\n";
@lines = `cat $textfile`;
foreach $line (@lines) {
	print $line;
	}
print "</textarea>\n";
```
ファンクションに document.getElementByID('copying') と id を copying と指定しましたので、テキストエリアにも <extarea id='copying'> として同じ copying という id を指定しました。
あとはボタンを、<extarea id='copying'> の前でも、後でも、好きなところに置けます。テキストエリアの文字列が反転して、アラートボックスがメッセージを伝えてくれました。

【HostGator でのウェブページセットアップ】4-4-2022

私が関係している団体で、ドメインネームを取得してウェブページをはじめることになりました。HostGator がちょうどよいドメインネームを提供していたので、この会社を推薦しました。担当者がアカウントを開設しましたが、そのあとは、私の仕事になりました。
HostGator では WordPress がデフォルトになっていました。CPANEL のファイルマネージャーで /public_html に入ると、.htaccess があって、これが WordPress を立ち上げていたので、.htaccess を .htaccess.backup と改名し、index.html を置いて、通常のウェブページを構築しました。
HostGator では、デフォルトの FTP アカウントを、ユーザアカウントのパスワードで設定できなかったので、別の FTP アカウントを作って、そのパスワードを使って FTP を使えるようにしました。CPANEL のファイルマネージャは良くできていますが、FTP が使えないと実用にはなりません。FileZilla にこのサイトのアカウントを加えてからの作業は順調に進みました。
しかし、パスワード認証を伴う htaccess では、CPANEL が必要でした。パスワードファイルの置き場所が .htaccess ファイルと同じディレクトリーでなく、専用ディレクトリーだったからです。パスワード設定作業では、パスワードの自動生成機能が便利でした。これは文字数や文字種を選ぶことができ、よくできていました。
HostGator のドキュメントには古いものが混じっていて、役に立たないものもありましたが、ウェブの知識のある人には、この会社のサービスはなかなかいいと思いました。

【Xubuntu でのマウスの設定】4-11-2022

長年使ってきたマウスのクリックボタンがうまく機能しなくなったので、新しいマウスを買いました。私の KMV スイッチのキーボードとマウスは PS2 用なので、PS2 マウスを購入しようかと思ったのですが、手頃な値段で、しっかりした性能の USB マウスがあったので、それを選びました。今までのマウスも USB➙PS アダプタをつけて使うことができたので、大丈夫だろうと思ったのですが、残念ながら、購入したマウスはアダプタをつけても KMV 経由では使えませんでした。
マウスを USB で接続してから Xubuntu の「設定パネル」でマウスの設定を変えたらなんとかなるのでは…と思い、やってみました。そのとき、接続したマウスを無効にするトルグ・スイッチをオフにしてしまいました。当然、マウスが使えなくなって、慌ててしまい、キーボードを使ってシステムをシャットダウンし、キーボードだけで「設定パネル」を使おうとしたのですが、できませんでした。ターミナルを開いて、xinput コマンドでマウスをオンにすることも考えたのですが、別の USB マウスをつないだら、それが自動認識され、マウスで「設定パネル」を操作することができ、もとに戻すことができました。
それで xinput コマンドの勉強をしそこねたのですが、いつかこれも試してみたいと思います。

【display:table を使う】4-18-2022

CSS の display:table は次のように、<table>、<tr>、<td> タグを使ったのと同じ結果をもたらします。

<div style='display:table; border-collapse:collapse;'>
<ul style='display:table-row;'>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>吉川英二</li>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>三国志</li>
</ul>
<ul style='display:table-row;'>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>野村胡堂</li>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>銭形平次</li>
</ul>
</div>

上記のようなものなら、通常の <table> タグを使うだけでいいのかもしれませんが、私がしたかったのは、表の行全体に <a href=''> タグをつけ、その行の文字部分であれ、空白部分であれ、クリックしたら、指定した URL を表示するようにしたかったからです。たのと同じ結果をもたらします。<table> タグでは、表の中にある文字列にアンカータグをつけ、それをクリックすると作動することしかできません。つまり、次のようにしたのです。
```
<div style='display:table; border-collapse:collapse;'>
<a href='sangokushi.html'><ul style='display:table-row;'>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>吉川英二</li>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>三国志</li>
</ul></a>
<a href='sangokushi.html'><ul style='display:table-row;'>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>野村胡堂</li>
  <li style='display:table-cell; border:#888 solid 1px; padding:4px;'>銭形平次</li>
</ul></a>
</div>
```
上記のコードは、実際には CSS 部分を別記し、<ul> タグには id をつけて、カーソルがその行にホーバーしたら、背景色が変わるようにしました。<ul> や <li> でなくても、すべて<div> にしても同じ結果になりますが、<ul> と <li> を使ったのは、行とコラムの区別を分かりやすくするためでした。

【Xubuntu 22.04 テストインストール】4-25-2022

Ubuntu 22.04 がリリースされ、Xubuntu も 22.04 となりました。メイン PC にインストールする前に、テスト用のラップトップにインストールしてみました。
最初にインストール言語に「英語」を、モードに「最小」を選んだのですが、日本語の設定に手間取りました。それで次に「日本語」＋「最小」でインストールしました。ディレクトリー名は英語のほうがよいので、英語に変えました。日本語入力は ibus-mozc が使われていましたが、fcitx5-mozc に変えました。しかし、「最小モード」では「設定マネージャ」に「言語サポート」がなく、細かい設定ができなかったので、三度目には「日本語」＋「通常」でインストールしました。
システムのインストール後、ディレクトリを英語名に換え、fcitx5-mozc を入れ、言語設定をしました。次のコマンドを使いました。
```
$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
$ sudo apt install fcitx5-mozc
$ im-config -n fcitx5
```
このバージョンでは Firefox が Snap 版で提供されているのですが、それを使いたくなかったので、https://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0710 に「Snap 版 Firefox を使用しないでやり過ごす」という記事を参考にしました。筆者が Firefox を mozilla.org からダウンロードしてインストールするスクリプトを載せていましたので、それを firefox-downloader.sh として保存し、それを実行して Firefox をインストールしました。
snap 版の firefox は次のコマンドでリムーブしておきました。
```
$ sudo snap remove firefox
```
gnome-text-editor を試してみたかったので、apt でインストールしました。見た目はとてもモダーンな感じで、操作もしやすいのですが、「検索・置換」機能に、mousepad にあるような「開いている全文書の検索・置換」や「選択部分の検索・置換」がありませんでした。gnome-text-editor には期待していたのですが、「テキスト・エディタ」は mousepad を続けて使うことにしました。mousepad は、PC がフリーズして再起動しなければならなくなったとき、その時点までの編集内容を復元できるようになりました。また、保存時点での行の位置を記憶してくれるようになりましたので、何度も編集を繰り返すときにはとても便利です。

【Adobe Reader 9 のインストール】5-2-2022

私にとって、PDF の小冊子印刷機能は必須です。いくつかの Linux の PDF リーダーを試してみましたが、希望どおりの小冊子印刷ができるのは、今までずっと使ってきた Adobe Reader 9 だけでした。これは 32bit のアプリですので、まず、システムが 32bit アプリを使えるように次のコマンドを打ち込みました。
```
$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ sudo apt update
```
それから、gdebi をインストールし、
```
$ sudo gdebi AdbeRdr9.5.5-1)i386linux_enu.deb
```
と、gdebi を使ってインストールしました。dpkg と違って、gdebi は依存関係に不足しているファイルも自動インストールしてくれます。
dpkg を使う場合は
```
$ sudo dpkg -i AdbeRdr9.5.5-1)i386linux_enu.deb
```
とすると、libgtk2.0-0 が不足しているというメッセージが出ますので
```
$ sudo apt install libgtk2.0-0
```
と、インストールを試みると、失敗します。それで
```
$ sudo apt --fix-broken install libgtk2.9-0
```
とする必要がありました。
インストールは無事に終了したのですが、起動しませんでした。それで、/opt/Adobe/Reader9/bin/acroread をターミナルで動かしてみると、/usr/lib/i386-linux-gnu/libgdk_pixbuf_xlib-2.0.so.0 が不足しているとありましたので、Xubuntu 20.04 にあった libgdk_pixbuf_xlib-2.0.so.0.4000.0 をコピーし、そのシンボリック・リンクを libgdk_pixbuf_xlib-2.0.so.0 と名付けて同じディレクトリーに置きました。すると、無事に Adobe Reader 9 が動きました。

【distutils エラー】5-9-2022

ある自作の Python プログラムを実行したら、
```
Deprecation Warning: The distutils package is deprecated and slated for removal in Python 3.12. Use setuptools or check PEP 632 for potential alternatives.
```
という警告が表示されました。Ubuntu 22.04 では Python が 3.12 にバージョンアップされたのですが、このバージョンから distutils は使えないという警告です。私は、そのプログラムで subprocess.run を使って unoconv を呼び出しているのですが、unoconv が distutils を使い、LibreOffice のバージョンチェックをしているのが原因です。
警告は出てもプログラムは動きますのでそのままにしてあります。たぶん unoconv の LooseVdistutils を別のモジュールからとってくれば良いのだろうと思いますが、まだ試していません。unoconv の開発は終了し、unoserver に移行するようですので、unoconv のアップデートは期待できませんが、バグフィックスには対応してくれるだろうと思っています。

【Jammy で動かないアプリ】5-16-2022

Xubuntu 22.04 Jammy では VMware Workstation Player を動かすことができませんでした。最初は、警告が出たものの「インストールに成功」とメッセージが出たのですが、そのあと vmmon と vmnet モジュールの作成ができないということで、実行されませんでした。それで rooot になって、次のような手順で vmmon.tar と vmnet.tar を自動インストールされたものと置き換えました。
```
 
# cd /usr/lib/vmware/modules/source
# git clone https://github.com/mkubecek/vmware-host-modules
# cd vmware-host-modules
# git checkout playr-16.2.3
# make
# tar -cf vmnet.tar vmnet-only
# tar -cf vmmon.tar vmmon-only
# mv vmnet.tar /usr/lib/vmware/modules/source/
# mv vmmon.tar /usr/lib/vmware/modules/source/
# vmware-modconfig --console --install-all
```
すると、最後のコマンドで
```
--> (process:11555): GLib-CRITICAL **: 16:22:24.457: g_file_test: assertion 'filename != NULL' failed
Failed to setup build environment.
```
というエラーメッセージが出て頓挫しました。
それでも、VMware がメニュー項目にあったので、それを起動したら、Kernel Header の位置を尋ねてきました。それを正しく入れたはずなのですが、
```
C header files matching your running kernel were not found. Refer to your distribution's documentation for installation instructions.
```
というエラーメッセージが出ました。ヘッダーファイルは次のコマンドで入れることができ、
```
$ sudo apt install linux-headers-$(uname -r) 
```
そうしたあと、PC を再起動して試したのですが、そこから先に進めませんでした。これは私の手には負えないので、Linux カーネルの更新なり、VMware Player の新しいバージョンのリリースを待ちたいと思います。次回のインストールのために、次のコマンドで、いったん、vmware を削除しておきました。
```
$ sudo vmware-installer -u vmware-player
```
epub/mobi リーダーの foliate も deb 版からインストールしたものは動かなかったので、snap 版を使用しました。次のようにしてインストールしました。
```
sudo snap install foliate
```
いちおうファイルは開きましたが、メニューが使えず、表示変更の設定などができませんでした。
それで、かわりに EDRLab.ThoriumReader_1.8.0_amd64.deb をインストールしました。
glabels-qt は apt にパッケージが用意されていませんでしたので、21.04 用の debi パッケージ glabels-qt_4.0.0-0~202102071618~rev488~pkg4~ubuntu21.04.1_amd64.deb を https://code.launchpad.net/~krisives/+archive/ubuntu/glabels-qt/+packages よりダウンロードしてインストールしました。以前と同じように使うことができました。
losslesscut は appimage 版が動かなくなりましたので、snap 版に替えました。linux はいくつものインストール方法があるので、ひとつの方法で動かない場合でも他の方法が試せるのは助かります。

【Firefox version 100】5-23-2022

その後、Xubuntu 22.04 Jammy でいろいろ不具合があったので、 21.10 Impish にダウングレードしました。21.10 に戻してからは、今までのアプリも VMware Workstation Player も使えるようになりました。このバージョンでも不便はありませんし、安定して動いてくれるのがなによりです。数ヶ月して 22.04 で今まで使っていたアプリが使えるようになったら、今度はクリーン・インストールでなく、アップグレード機能を使って 22.04 を入れてみようと思っています。
けれども、Firefox Version 100 が気になりましたので、次のようにしてFirefox をアップデートしました。
1. mozilla.com から firefox-100.0.tar.bz2 をダウンロードして展開
2. これを /opt/ に移動
```
$ sudo mv firefox /opt
```
3. Firefox の実行ファイルへのシンボリックリンクを作成
```
$ sudo ln -s /opt/firefox/firefox /usr/local/bin/firefox
```
4. デスクトップファイルのコピーをダウンロード
```
$ sudo wget https://raw.githubusercontent.com/mozilla/sumo-kb/main/install-firefox-linux/firefox.desktop -P /usr/local/share/applications
```
ここで Firefox を起動したら、新しいプロファイルが作成され、今までの設定が引き継がれませんでした。それで
```
$ /opt/firefox/firefox --ProfileManager
```
を実行して、使用するプロファイルを今まで使っていたものに替えました。

【mousepad 0.5.9 の導入】5-30-2022

Xubuntu を 21.10 に戻したので、mousepad の新しいバージョンが使えなくなりました。けれども、どうしても使いたかったので、debian のパッケージからインストールしてみました。
まず libmousepad0_0.5.9-1_amd64.deb をダウンロードして、これをインストールし、それから mousepad_0.5.9-1_amd64.deb をダウンロードしてインストールしました。
こういうやり方は推奨されていませんが、Jammy へのアップグレードまでの「つなぎ」として使ってみたいと思っています。今のところ、問題なく使えますし、他のアプリにも影響はないようですが、たまにフリーズすることがあります。以前のバージョンにはなかった「編集箇所への移動」、「ファイルの復元」、「リロード」が機能され、「検索・置換」が改善されており、かなり高機能なエディタになりました。

【AozoraEpub3 改造版】6-6-2022

2022年8月より Kindle が mobi に対応しなくなるとの通知が来ました。青空文庫などから mobi ファイルに変換して Kindle リーダで読んでいたものが読めなくなるので、それらを epub にする必要があります。それで、しばらく使っていなかった AozoraEpub3 を再び使いました。これは Java プログラムなので
```
$ java --version
```
として、Xubuntu 21.10 に入っている java を確認しました。私の環境では OpenJDK Runtime Environment 11.0.15 が入っていました。VMware にインストールした Xubuntu 22.04 には java が入っていなかったので
```
$ sudo install default-jre
```
としてインストールしました。
AozoraEpub3 は kyukyunyorituryo さんが作成した「改造版 AozoraEpub3」を https://github.com/kyukyunyorituryo/AozoraEpub3/releases からダウンロードして使いました。「改造版の説明」には次のようにありました。「電書協のEPUBに近づけることを目的としたフォーク版。 AozoraEpub3を電子出版目的に使う場合に、審査が通るように修正している。EPUBバリデーションを通すのと、多くのEPUBビュワーで表示に問題がないようにすることを目的としている。」
AozoraEpub3 は、フォルダーごと /opt/ に入れ、~/.local/share/applications/ に AozoraEpub3.desktop を作って、メニューに登録しました。AozoraEpub3.desktop の中身は次のようにしました。
```
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=AozoraEpub3
Comment=
Exec=java -jar AozoraEpub3.jar 
Icon=/opt/AozoraEpub3/AozoraEpub3.ico
Path=/opt/AozoraEpub3/
Terminal=false
StartupNotify=false
```
青空文庫の場合、入力文字コードを「Auto」にしたままだと、「エラー」となり、変換できませんでした。「MS932」を指定する必要がありました。mobi に変換するには /opt/AozoraEpub3/ に kindlegen を置く必要がありました。

【Epub Reader の比較】6-13-2022

Kindle が mobi のサポートを打ち切ったことよりも、Kindle が epub をサポートしたことのほうが、私にとってはビッグニュースでした。手もとの PaperWhite に epub ファイルを送り、それが表示されるのを確認しました。
それで、Linux で使うことができる Epub Reader を比べてみました。Thorium、Foliate、Koodo の３つです。Xubuntu 21.10 では、いずれも、deb ファイルからインストールできました。Xubuntu 22.04 では Thorium だけが deb ファイルを使うことができますが、Foliate は snap 版、Koodo は AppImage 版でないと使えませんでした。
Koodo は epub のほか mobi や azw3 にも対応しています。ライブラリーのバックアップや復元機能などがあり、オールラウンドのアプリですが、日本語の縦書きに対応していません。
Thorium は EPUB 専用で、mobi や azw3 には対応していません。日本語や縦書きに対応しています。ページ送りも、マウスで矢印キーを選んでおくと、スペースバーでそれをクリックできるようになり便利です。deb パッケージをダウンロードしてインストールできるほか AppImage も使えます。Thorium は EPUB リーダーの標準となることを目指しているようで、活発に開発が進められています。
Koodo と Thorium はクロス・プラットフォームのアプリですが、Foliate は Linux 専用で、epub の他、mobi や azw3 にも対応しています。縦書き表示とページ送りも大丈夫でした。ただ、Thorium で本文をコピーした場合はルビはふくまれませんが、Foliate ではルビが含まれてしまい、本文のコピー＆ペーストでは注意が必要でした。Foliate が Xubuntu 22.04 でも、deb パッケージで、将来は apt でインストールできるようになってほしいと思っています。

【Xubuntu 22.04 へのリリースアップデート】6-20-2022

システムのクリーンアップデートだと、さまざまな設定をやりなおさなければならないので、Xubuntu 21.10 を Xubuntu 22.04 へリリースアップデートすることにしました。今使っているものをいきなりリリースアップデートするのが心配でしたので、まず、SSD を Xubuntu 20.04 を入れてあるものにつけかえ、
```
$ do-release-upgrade -d
```
のコマンドを実行しました。30分くらいで完了しましたが、途中でメッセージが文字化けしてしまい、質問を読みとれなくなりましたので、すべてデフォルト値にし、リターン・キーだけを押して進めていきました。
アップグレードが終わってから VMware Player が動くかどうか試してみました。起動すると、vmmon モジュールと vmnet モジュールが自動で導入されました。VMware のアップデートも自動ででき、最新バージョンの 16.2.3 となりました。
20.04 からのアップグレードがうまくいったので、次に 21.10 からのアップグレードにとりかかりました。アップグレード中のメッセージが読み取れなくならないよう、ターミナルを英語モードにしてからコマンドを実行しました。
```
$ LANG=C
$ do-release-upgrade -d
```
けれども、ターミナルに出るメッセージは、一部が日本語のままでした。私はデフォルトの「日本語」モードのままでログインしていたからだと思います。たぶん、「英語」モードでログインしていれば英語で表示されたと思います。
firefox snap のインストールまではうまくいったのですが、snapd の自動再起動で先に進まなくなりました。中断して、再起動し、CGI の設定メニューから「ソフトウェアの更新」を起動したら、「ターミナルを開いて依存関係を修復せよ」とメッセージが出たので、そのとおりにしたら、無事アップグレードが完了しました。
古いバージョンのリポジットリーが残っていたのでそれを削除し、改めて upgrade と autoremove を実行して、システムをきれいにしました。VMware も、vmmon と vmnet モジュールが導入され、使えるようになりました。
使えなくなったアプリは、debi で導入した foliate や LosslessCut の AppImage 版でした。それぞれ、かわりに snap 版を導入しました。

【VMware Player の再インストール】6-27-2022

システムのカーネルが 5.15.0-33 にアップグレードしたので VMware Player がモジュールの組み込みを求めてきましたが、「カーネルヘッダーがありません」とのメッセージが出て組み込めませんでした。/usr/src/ にあるフォルダーを指定してもだめでした。それで思いあたったのは、autoremove でファイルを整理したときに、コンパイルに必要なものが消えてしまったのではないかということでした。それで、
```
$ sudo apt reinstall linux-headers-$(uname -r)
```
として、カーネルヘッダーを再インストールしました。
そうしたら、モジュールの作成に進みましたが、エラーメッセージが出ました。ログファイルを見ると「vmmon と vmnet がありません」とのことでした。
以前、同様のエラーを解決しようとしてうまくいかなったので、今回は https://github.com/mkubecek/vmware-host-modules の master をダウンロードするのでなく、Tags から p16.2.3-k5.15 を探し、vmware-host-modules-p16.2.3-k5.15.zip をダウンロードしました。これは、VMware Player のバージョンが 16.2.3 で、カーネルのバージョンが 5.15 用のモジュールを含む zip ファイルという意味です。これを解凍すると vmware-host-modules-p16.2.3-k5.15 というフォルダーができました。
このフォルダーに移動して、次のコマンドで vmmon-only と vmnet-only フォルダーのそれぞれを圧縮して vmon.tar と vmnet.tar を作りました。
```
$ tar -cf vmmon.tar vmmon-only
$ tar -cf vmnet.tar vmnet-only
```
そして、この2つの圧縮ファイルを VMware のモジュールソースにコピーしました。
```
$ sudo cp -v vmmon.tar vmnet.tar /usr/lib/vmware/modules/source/
```
あとは vmware-modconfig コマンドを使ってモジュールを導入しました。以前導入を試みたとき flex と libaio1 パッケージを apt で入れておいたからでしょうか、エラーなしで導入が完了しました。
```
$ sudo vmware-modconfig --console --install-all
```
これで VMware Player が以前のように動くようになりました。


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Linux Memo 2022年1～6月分

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