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Joyful Exiles かなり前、カナダに旅行したとき Regent College を訪ねましたが、あいにくドアが閉じられていて中には入れませんでした。建物は、私が想像していた以上に小さなものでしたが、ここで、さまざまな学問が聖書の光のもとで研究されていると思うと感動を覚えました。Regent College は J.I. Packer や Eugine Peterson など世界の指導的な神学者たちが教鞭をとる学校で、日本の牧師たちにも良く知られています。この Regent College で、その創設者の James M. Houston に出会い、大きな影響を受けた人たちが、彼の Joyful Exiles を日本で翻訳、出版してくれました。日本に2006年に原書が出版されてすぐ、2007年には日本語版が出たわけですから、すごいことだと思います。この出版記念に James Houston が日本に招かれ、日本のクリスチャンのためにした講演の要旨も読みましたが、今の日本の教会にまさに必要なことを、彼は語ってくれたと思います。日本語版に James Houston が寄せた序文は、彼の深い洞察力と、真理への愛を示すものです。 日本語の題名は「喜びの旅路-狭間を生きるキリスト者たちへ」となっていますが、原題は "Joyful Exiles-Life in Christ on the Dangerous Edge of Things" です。カバーの絵も日本語のものは都会の道路と田舎の道を対照させたものですが、原書は轟轟と流れ落ちる瀑布の写真で、その崖っぷちに立つ人の姿が写っています。クリスチャンは、うかうかしていると、この世の流れに呑み込まれてしまうという警告なのです。James Houston は、ポストモダンの思想が聖書の真理を呑み込み、テクノロジーの社会がどんなに人間を非人間化しているかを、強く警告しています。多くの人々が、教会の指導者でさえ、この警告を良く理解できないほどに霊的な洞察力を欠いていることに、私は深い悲しみを覚えます。 クリスチャンは exiles(流浪の民)です。しかし、たんにこの世から、この時代から追い出された人々ではありません。私たちは行くべきところを知っています。御国に旅する者たちです。ですから、私たちは exiles であることを誇りとします。それが 一見矛盾した二つの言葉が組合わさった "Joyful Exiles" というこの題名が示すものだと思います。 James Houston はこの本を「自伝」のつもりで書いたと言っていますが、真理のためには妥協を許さないが、キリストへの愛においては、カソリックやオーソドックスの友人を持つという、彼の人となりが良く表れています。私は、この本を読み、神がこのような真摯な神学者、霊的指導者を残してくださっていることを心から感謝しました。 {著者|James M. Houston 書名|Joyful Exiles 出版社・出版年|InrterVarsity Press, 2006 ISBN|978-0-8308-3324-5} #B=AliceBlue
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