すべてを益に

ローマ8:28

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神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。

 ユダヤの国では聖書を教える人たちを「ラビ」と呼んで、とても尊敬していました。そのラビのひとりにアキバ・ベン・ヨセフという人がいました。ラビ・アキバは若いころ勉強する機会がなく、40歳になってから自分のこどもといっしょにアルファベットの勉強からはじめましたが、のちにその時代一番の学者になりました。

 このラビ・アキバが、ある時、長い旅に出ました。ロバとニワトリを連れ、ローソクを持って行きました。ロバは荷物を運ぶため、ニワトリは目覚まし時計で、朝になったことを知らせるためのもの、そして、ローソクは、夜も聖書を勉強するためでした。

 ある町に着き、「一晩泊めてください」とお願いしました。でも、その家の人は、その人がみんなから尊敬されているラビだと知らなかったので、「人相の悪い人だね。あんた、どこから来たの?はは~ん、どこかの町で悪いことをして逃げてきたんでしょう?そんな人は泊めるわけにはいかないよ。さあ、さっさとお帰り!」と言ってラビ・アキバを追い出してしまいました。しょうがないので、隣の家に行って頼みましたが、最初の家の人が断ったので、どの家に行っても、すべて断られてしまいました。けれども、ラビ・アキバは、がっかりしたり、腹をたてたりしないで、「神さまのなさることはみな良いことだ。」と言って、野宿する場所を探しました。町から少し離れたところに、ちょうどよい場所を見つけたので、荷物を降ろし、ロバとニワトリにえさをやり、ローソクをつけて聖書の勉強を始めました。

 ところが、夜がふけた頃、突然、ライオンが現われ、ロバを奪っていきました。驚く暇もなく、次にネコがニワトリをさらっていきました。しかも、悪いことに、強い風が吹いてきて、ローソクの灯まで消えてしまったのです。けれどもラビ・アキバは「神さまのなさることはみな良いことだ。」と言って、真っ暗な中でぐっすり眠ることにしました。

 すると、町の方から、騒がしい声が聞こえてきました。何事が起こったのだろうと耳をすましてみると、敵の軍隊が、その町を襲い、人々を捕虜にして連れて行くところだったことが分かりました。もし、ラビ・アキバといっしょにロバやニワトリがいたら、その鳴き声で、兵隊たちは、アキバのほうにやってきたでしょう。ローソクの灯が消えていなかったら、アキバは見つかって捕虜にされたでしょう。それで、ラビ・アキバは、あらためて、「神さまのなさることはみな良いことだ。」と言って、神を賛美したということです。

 聖書には、「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」(ローマ人への手紙8:28)とあります。私たちの身のまわりには良いことも、悪いことも、うれしいことも、悲しいことも、いろんなことが起こります。そのとき、良いこと、うれしいことは役立つが、悪いこと、いやなことは何の役にも立たないと思いがちです。でも、そうではないのです。神は、どんなことでも、いやなこと、つらいことも「益としてくださる」と聖書は教えています。God is good. He gives us the best. この神に信頼して、「神さまのなさることはみな良いことだ。」と信じて進みましょう。神が私たちにもっと良いことを与えようとしておられることを疑わず、神の計画にそって生きていきましょう。

 (祈り)

 神さま、イエス・キリストに救われた私たちはあなたの「ご計画に従って召された」者です。私たちは今まで自分の計画で人生を歩んできましたが、これからはあなたのご計画に従って歩みたいと願っています。自分がしたいことだけを追求する生き方ではなく、あなたの「召し」に応えて生きる者になりたいと願っています。それが私たちにとって最善の道だからです。私があなたのご計画にそって歩み、あなたの召しのうちに生きる限り、あなたがあらゆるものを私たちのために益としてくださり、私たちの人生に与えられた目的を成就してくださることを信じます。そう信じて、主イエスの御名で感謝します。アーメン。

6/26/2011