Linux のインストレーション

私がはじめて Linux を使いはじめたころは、Linux のインストールは、ディストリビューションの指示通りにやっても、うまくいかないことが多く、たいへん苦労しました。Linux がハードウェアをうまく認識してくれなかったからです。多くの人が Linux というと「インストレーション」で終わってしまって、それから先に進めないケースが多くありました。

しかし、今はまったく状況が変わり、インストレーション用の CD なり DVD を入れると、ほとんど全自動で、しかも、グラフィカルインターフェースでインストレーションが進みます。画面に現れる指示通りすすめていけばインストールできます。MS Windows とも共存できますが、私のおすすめは、Linux 専用のコンピュータを用意することです。Linux は少々古いコンピュータでもきびきびと動いてくれますので、コンピュータをアップグレードするとき、古いほうを Linux 用にとっておくと良いでしょう。

インストレーションはディストリビューションをダウンロードして、インストール用の CD-ROM や DVD-ROM を焼くところからはじめます。Fedra Core や SuSE などの場合、CD-ROM が何枚も入りますが、Vine Linux なら一枚で済むので簡単です。雑誌の付録でインストレーション CD-ROM を手に入れたり、oscd.com から CD-ROM を買うこともできます。また、CD-ROM を焼かなくても nfs や ftp を介してインストールすることもできます。

Vine Linux 3.2 の CDイメージは ftp://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/Vine/Vine-3.2/CDIMAGE/Vine32-i386.iso からダウンロードできます。性能の良いコンピュータだと30分ぐらいで、インストレーションが終わってしまい、すぐにコンピュータを使える状態になります。MS Windows よりもはるかに簡単で早くなりました。

Linux のインストールでは、パーティションの作成から始まります。パーティションを作る時、ルート(/)パーティションの他にホーム(/home)パーティションを作っておくと良いでしょう。システムを入れ替える時、ユーザのデータが入っている /home を残しておくことができるからです。 /var には種々のデータが書き込まれますので、これも別のパーティションにしたら良いのかもしれませんが、私の場合はルートパーティションに余裕を持たせることによって対応しています。

Linux のインストールで覚えておいて良い約束事は、ハードディスクの呼び名でしょう。インストールの時、ハードディスクのパーティショニングをしますので、その時、この知識が必要です。Linux ではハードディスクは hd という略号で表されます。IDE では、ハードディスクはプライマリー・コントローラにマスターとスレーブ、セカンダリー・コントローラにマスターとスレーブの合計 4 台まで接続できます。Linux では /dev/hd の後に a 〜 d の記号をつけて、次のように表わします。
 
プライマリー・マスター /dev/hda
プライマリー・スレーブ /dev/hdb
セカンダリー・マスター /dev/hdc
セカンダリー・スレーブ /dev/hdd

ログインの方式は、グラフィカルとテキストの両方がありますが、私は、テキスト・ログインにしました。これは後でも変更できます。パスワードなしで自動ログインすることもできます。インストールが終わると CD がイジェクトされ、コンピュータがリブートします。

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