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Philip's Bookcase

Celebration of Discipline

この本が最初に書かれたのが、1978年ですから、もう30年も前になります。地味な宗教書として発行されたにもかかわらず、この本は多くの人々に歓迎され、ミリオン・セラーとなりました。この本によってプロテスタントの間で霊性(Spirituality)というものが見直されるようになり、この本は霊性を探求する人たちの古典的存在になりました。世界の各国語に訳されているのに、まだ日本語にはなっていないようです。著者の Richard J. Foster や、彼をアカデミックな側面から支えている Dallas Willard、Eugine H. Peterson ら Renovare(教会の霊的更新を目指す超教派の団体)の指導者も、日本であまり知られていないのは残念です。

この本は副題にもあるように、「霊的成長への道」を紹介したものです。Foster は教会の歴史の中でクリスチャンが探求してきた12の道筋について聖書と彼の牧会の経験の中から語っています。その「12の道筋」とは

  1. Meditation

  2. Prayer

  3. Fasting

  4. Study

  5. Simplicity

  6. Solitude

  7. Submission

  8. Service

  9. Confession

  10. Worship

  11. Guidance

  12. Celebration

です。

Foster は最初の「黙想」から「研究」までの四つを Inward Disciplines(内面の訓練)、「質素」から「奉仕」までを Outward Disciplines(外面の訓練)、「告白」から最後の「祝典」までを Corporate Disciplines(共同の訓練) というように区分しています。この分類については異論もあるでしょうが、彼がとりあげた12の道筋はどれも大切なもので、霊性の訓練のほぼすべてを網羅していると言えるでしょう。

この12の霊的訓練は、「なるほど、なるほど」と読んだからといって簡単に身につくものではありません。それで、Renovare のパートナーのひとり Valerie E. Hess は一年を通して、ひと月にひとつづつの訓練をとりあげたデボーションを書いています。Spiritual Disciplines Devotional-A Year of Readings という本ですが、女性らしい優しさのたちこめた本です。

著者Foster, Richard J.
書名Celebration of Discipline
出版社・出版年HarperCollins Publihsers Inc., 2007 (Third Edition)
ISBN978-0-06-062839-0/0-06-062839-1

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